2024/R6年 第28回六甲山の災害展
令和6年は1月1日に石川県の能登半島で大規模な地震が発生しました。また、その8ヶ月後、8月8日に宮崎県日向灘沖で発生した大規模地震を受け、南海トラフ地震臨時情報が出されました。災害展初日はこの臨時情報が出された状態での開催となりました。翌日8月15日に臨時情報が解除されましたが、地震に対する国民の関心が高まったせいか、昨年の二倍以上の来場者を記録しました。例年の災害展では、六甲山系の豪雨災害や台風による災害など過去に経験した大水害に関する展示も行っていますが、第28回災害展では、こういった大規模地震が頻発する中で、六甲山系でも29年前に大規模な地震に見舞われたことを、特に震災を経験していない若い世代に伝える目的で、令和7年1月に30年の節目を迎える「阪神・淡路大震災」を特集し展示を行いました。当時は1400箇所を超える崖崩れや、落石、山地の亀裂や崩壊が発生した事実やその復興に10年もの歳月を要したことなどを専門のスタッフから来場者に丁寧に説明させていただきました。来場者のアンケート結果では、神戸市内からの来場者が約4割、市外・県外からの来場者が6割で、「人と防災未来センター」への来場者のうち約5割の方が、同施設内で行われている特別展示会場「六甲山の災害展」へ足を向けていただいたようです。展示内容で印象に残ったものでは、国土交通大臣賞を受賞した「成徳の防災」立体地図でした。作者が通う学校周辺のハザードマップを立体模型で見事に表現しコンパクトにまとめられた内容は、小学生が作った物とは思えないほどの力作でどの来場者からも高い関心が寄せられていました。パネル展示の内容も「阪神・淡路大震災」を特集したことが来場者の印象に残ったようですので、主催者としても開催意図が来場者に伝わったのではないかと自己評価しています。今年の広報については、サンテレビ、NHKのニュース、神戸新聞に取材・報道いただいたほか、周辺商業施設・地元小中学校へのポスター掲示にご協力いただきました。また、関係自治体・団体のWeb広報へご掲載いただくなど、広報媒体を多様化させたことが、昨年を上回る来場者数に繋がったものと思われます。
開催期間 令和6年8月14日~25日
開催場所 人と防災未来センター西館1F展示スペース
来場者数 2,584人
六甲山の災害展ポータルサイト閲覧数2,803ページビュー(302人)
六甲山系の地震被害や復興のパネルを熱心に見る親子
阪神・淡路大震災をきっかけに兵庫県が開発したロープネット・ロックボルボルト併用工法の斜面対策の効果を子供達に実験装置でわかりやすく説明する土砂災害の専門家スタッフ
来場者が高い関心を寄せた国土交通大臣賞受賞6年吉永美穗さんの作品「成徳の防災」
小さなお子様でも自分で触って体験できる模型実験(土石流・急傾斜・地すべり)コーナー
六甲山系の立体パズルにチャレンジしたり、3Dメガネを自分で作って六甲山系の立体地形を体験する親子
土石流実験装置や降雨体験装置で土砂災害の発生のメカニズムを学ぶ多くの来場者
阪神・淡路大震災と治山事業阪神・淡路大震災と砂防事業六甲山森林整備戦略都市山防災林整備六甲山系の砂防・急傾斜・グリーンベルト事業
2023/R5六甲山の治山の歴史を訪ねるツアー
「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーの開催
1.はじめに
六甲山は都市近郊にあるため、かつては薪炭材目的等で森林が伐採され、明治時代には多くの山がはげ山であった歴史があります。それに加えて六甲山の多くを構成する基岩が、風化・浸食を受けやすい花崗岩で急斜面ということもあり、過去幾度と無く大規模な土砂災害を発生させてきました。かつてはげ山だった六甲山は明治時代に始まった地道な植林によってよみがえり、その後の土砂災害を教訓に治山・砂防施設が継続的に整備されてきました。先人たちが施工してきた数多くの施設は、森林の早期の復旧や災害防止に効果を発揮し現在の緑豊かな六甲山の礎になっています。特に再度山近辺は、林業遺産にも認定された明治時代に築かれた植林のための石積みの遺構が残っており、六甲山の治山の原点を学ぶのに適した現場となっています。このような六甲山において、県民の森林保全の大切さへの理解や土砂災害に対する知識、防災意識の向上を図るため、六甲山の植林と治山の歴史を講義で紹介し、今なお残る石積み等の遺構や周辺の治山施設、大竜寺周辺に残された照葉樹林を再度山近辺で歩いて巡る「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーを開催しました。当ツアーは今年で7回目の開催になりますが、今回は新型コロナウイルス感染症予防対策から明けて初めての通常開催となりました。新型コロナウイルスによる制限でバスや運転手が減ってしまった影響で、バスの予約が取れず開催日を変更せざるを得ない調整が必要でしたが、なんとか開催に至りました。
2.開催概要
(日時)令和5年11月28日(火)
(場所)西神戸庁舎集合、受付、出発 12:00~12:40
1台の大型バスに乗車して現地に移動(移動中所長による講義)
再度公園周辺ツアー(現地)13:30~15:30
終了後バスでJR神戸駅、西神戸庁舎へ移動、解散
(参加人数)32名
① 橋本六甲治山所長による講義(バス移動中)
六甲山系の成り立ち、再度山の植林の歴史、戦前に実施された摩耶山の治山工事等を紹介しました。
② 現地見学会(再度公園―大龍寺―蛇ヶ谷―再度公園)
4班に分かれて約3km の周回コースを案内し、明治時代に築かれた遺構等を見ながら、治山施設の設置目的や効果の発揮等の説明に加え、森林インストラクター兵庫の方々による森林植生の観察会を実施しました。
3.まとめ
当日の天気は曇りがちでしたが、危惧されていた降雨も無く紅葉もピークの色彩を見せる中、70代が一番多かった32名の参加者もトラブル無く穏やかにツアーを実施することができました。職員による治山事業の歴史や現地の構造物の説明はもとより、森林インストラクターの方々による木々の葉や実を見て触って学べる観察会がツアーに彩りを加えて、参加者の皆様にも喜んで頂けました。当日行ったアンケートの結果では、「治山ダムは自然に戻るという解説が印象深かった」というコメントに代表されるように、治山施設や森林の復旧(治山関係で計64%)を「印象に残ったもの」に上げる方が多く、治山事業への関心の高さが伺えました。また「植物の説明が良かった」という声も多く、森林インストラクターの方々が当ツアーに無くてはならない存在ということを再認識しました。これからも、「六甲山の災害展」と合わせて、当ツアーのように治山事業の歴史や実績、目的等を、現場での体験や講義、パネル等で積極的に知ってもらう機会を作り、県民の土砂災害に関する知識や防災意識の向上に寄与したいと考えています。
R5やまなみ55号投稿コラム
2023/R5長田高校特別講座
■開催日 令和5年9月21日
■開催場所 県立長田高校(Super Science High school 1年生40名を対象)
■講座内容
講義:六甲山系の治山対策について
現存する明治時代前後の六甲山系の地質学的成り立ちやはげ山となった経緯、明治後期から始まった六甲山系における大規模な植林や砂防・治山事業による土砂災害対策とその工法の変遷などについて講義を行いました。
2.実験装置等の実演
六甲山系の風化花崗岩を実際に触ってもらい地質のもろさを体験してもらいました。土石流実験装置については持ち込めなかったため動画でダムがある場合と無い場合の土石流抑止効果の違いを説明、森林土壌の保水力実験、地震時の斜面対策工法の効果を目で見て体験してもらいました。
3.グループワーキング
講義と実験装置等で学んだ土砂災害対策を念頭に、長田高校裏山の高取山の地形図を使って、土砂災害対策工事をどのように計画するのか考えてもらいました。
2023/R5年 第27回六甲山の災害展
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センターにて「六甲山の災害展」を開催しました!
1 はじめに
今では神戸・阪神地域に豊かな緑と潤いを与える六甲山もかつては、急峻な地形や崩れやすい地質のため、昭和13年の阪神大水害、昭和36年及び昭和42年の豪雨による大規模な土砂災害により、神戸市街地等は甚大な被害を受けてきました。災害が繰り返されてきた六甲山は、かつては「はげ山」で、明治以降、崩壊地への植林や治山ダム等の整備に取り組んだ結果、現在の豊かな森となりました。これらの歴史を忘れることなく、県民一人一人の山地災害に関する知識や防災意識の向上を目的に、8月15日から27日までの間、神戸市の「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」にて「六甲山の災害展2023」を開催しました。
2 六甲山で起きた災害の歴史
明治時代に裸地化していた六甲山が治山事業等により植林を進めた結果、豊かな緑を取り戻すことができた歴史や、「昭和13年阪神大水害」、「昭和42年豪雨災害」、「阪神淡路大震災」の貴重な記録と復興への取組を映像やパネルで紹介しました。また、六甲山に約2,20 0基整備されている治山ダム、砂防ダムの位置を示した六甲山系立体模型を展示し、六甲山で取り組んできた防災工事の整備状況も紹介しました。
3 実験装置を使った防災の普及啓発
土石流の発生を再現し、土砂災害の被害状況や治山ダムの効果を体感できる「土石流模型実験装置」、花崗岩と森林土壌の保水力を比較する「保水力実験」、降雨体験装置「かっぱくん」の実演を行いました。また、県砂防課による「地すべり模型実験装置」と「がけ崩れ模型実験装置」やRR併用工法研究会による「斜面安定工法実験装置」の実演も行われ、治山ダム等の防災施設の役割と効果を学ぶ場を提供することができました。
4 おわりに
今回は、インターネット版六甲山の災害展の閲覧者数を加えると、対前年度約5割増の2,500名を超える方々に来場・閲覧していただきました。また、来場者へのアンケートでは、「治山ダムの実験で、様々な取り組みで安全な生活が守られていると感じた。」や「山、森林の植林事業についての大切さを知れた。」等の感想をいただき、防災意識の向上に寄与することができたと感じています。近年は、台風や豪雨による大規模な土砂災害が毎年のように発生しているため、日頃から自然災害に備えておくことが大変重要になっています。今後も、県民の皆さまが常日頃から防災意識を高く持ち続け、いざというときの適切な行動に役立てられるように、防災・減災の普及啓発に取り組んでまいります。
開催期間 令和5年8月15日~27日
開催場所 人と防災未来センター西館1F展示スペース
来場者数 1,457人
六甲山の災害展ポータルサイト閲覧数 2,000ページビュー(214人)
令和6年1月投稿コラム開催結果報告書
2022/R4六甲山の治山の歴史を訪ねるツアー
「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーの開催
1.はじめに
六甲山は都市近郊にあるため、かつては薪炭材目的等で森林が伐採され、明治時代には多くの山がはげ山であった歴史があります。それに加えて六甲山の多くを構成する基岩が、風化・浸食を受けやすい花崗岩で急斜面ということもあり、過去幾度と無く大規模な土砂災害を発生させてきました。かつてはげ山だった六甲山は明治時代に始まった地道な植林によってよみがえり、その後の土砂災害を教訓に治山・砂防施設が継続的に整備されてきました。先人たちが施工してきた数多くの施設は、森林の早期の復旧や災害防止に効果を発揮し現在の緑豊かな六甲山の礎になっています。特に再度山近辺は、林業遺産にも認定された明治時代に築かれた植林のための石積みの遺構が残っており、六甲山の治山の原点を学ぶのに適した現場となっています。このような六甲山において、県民の森林保全の大切さへの理解や土砂災害に対する知識、防災意識の向上を図るため、六甲山の植林と治山の歴史を講義で紹介し、今なお残る石積み等の遺構や周辺の治山施設、大竜寺周辺に残された照葉樹林を再度山近辺で歩いて巡る「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーを開催しました。
当ツアーは今年で6年目の開催になりますが、昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症予防対策として、手指消毒、検温、体調チェック、マスク着用の呼びかけ、バス定員の半分程度になるよう大型バス2台に分かれて乗車してもらう等の予防対策を講じて開催しました。
2.開催概要
(日時)令和4年11月22日(火)
(場所)西神戸庁舎会議室(講義)12:30~13:00
終了後2台のバスに分乗して現地に移動
再度公園周辺(現地)14:00~16:00
終了後バスでJR神戸駅、西神戸庁舎へ移動、解散
(参加人数)34名
① 竹下六甲治山所長による講義
六甲山系の成り立ち、再度山の植林の歴史、戦前に実施された摩耶山の治山工事等を紹介しました。
② 現地見学会(再度公園―大龍寺―蛇ヶ谷―再度公園)
4班に分かれて約3km の周回コースを案内し、明治時代に築かれた遺構等を見ながら、治山施設の設置目的や効果の発揮等の説明に加え、森林インストラクター兵庫のみなさんによる森林植生の観察会を実施しました。
3.まとめ
当日の見学会は紅葉のピークを少し過ぎていたものの、天候にも恵まれ、70代が一番多かった34名の参加者もトラブル無く穏やかにツアーを実施することができました。職員による治山の構造物の説明はもとより、森林インストラクターの方々による木々の葉や実を見て触って学べる観察会がツアーに彩りを加えて、参加者の皆様にも喜んで頂けました。
当日行ったアンケートの結果では、「治山対策の色々な構造物を見て関心が高まりました」というコメントに代表されるように、このツアーで印象に残ったものは?の回答に、治山施設や森林の復旧(治山関係で計66%)をあげる方が多く、治山事業への関心の高さが伺えました。これからも、「六甲山の災害展」と合わせて、当ツアーのように治山事業の歴史や実績、目的等をパネルや講義、現場での体験等で積極的に知ってもらう機会を作り、県民の土砂災害に関する知識や防災意識の向上に寄与したいと考えています。
やまなみ53号投稿コラム
2022/R4年 第26回六甲山の災害展
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センターにて「六甲山の災害展」を開催しました!
1 はじめに
神戸・阪神地域に豊かな緑と潤いを与える六甲山は、急峻な地形や崩れやすい地質のため、昭和13年の阪神大水害、昭和36年及び昭和42年の豪雨による大規模な土砂災害により、神戸市街地等は甚大な被害を受けてきました。災害が繰り返される六甲山は、かつては「はげ山」で、明治以降、崩壊地への植林や治山ダム等の整備に取り組んだ結果、現在の豊かな森となりました。これらの歴史を忘れることなく、県民一人一人の山地災害に関する知識や防災意識の向上を目的に、8月16日から28日までの間、神戸市の「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」にて「六甲山の災害展2022」を開催しました。
2 六甲山で起きた災害の歴史
明治時代に裸地化していた六甲山が治山事業等により植林を進めた結果、豊かな緑を取り戻すことができた歴史や、「昭和13年阪神大水害」、「昭和42年豪雨災害」、「阪神淡路大震災」の貴重な記録と復興への取組を映像やパネルで紹介しました。また、六甲山に約2,200基整備されている治山ダム、砂防ダムの位置を示した六甲山系立体模型を展示し、六甲山で取り組んできた防災工事の整備状況も紹介しました。
3 実験装置を使った防災の普及啓発
土石流の発生を再現し、土砂災害の被害状況や治山ダムの効果を体感できる「土石流模型実験装置」、花崗岩と森林土壌の保水力を比較する「保水力実験」、降雨体験装置「かっぱくん」の実演を行いました。また、県砂防課による「地すべり模型実験装置」と「がけ崩れ模型実験装置」やRR併用工法研究会による「斜面安定工法実験装置」の実演も行われ、治山ダム等の防災施設の役割と効果を学ぶ場を提供することができました。
4 おわりに
今回は、3年ぶりに実験装置の対面実演を行い説明をすることができたため、インターネット版六甲山の災害展の閲覧者数を加えると、対前年度約5割増の1,700名を超える方々に来場・閲覧していただきました。また、来場者へのアンケートでは、「ハザードマップや避難経路を再確認したい」や「いつ起こるか分からない災害のため防災グッズを整えたい」等の感想をいただき、防災意識の向上に寄与することができたと感じています。近年は、台風や豪雨による大規模な土砂災害が毎年のように発生しているため、日頃から自然災害に備えておくことが大変重要になっています。今後も、県民の皆さまの防災・減災の意識向上と災害時に安全な避難行動ができるよう普及啓発に一層取組みます。
開催期間 令和4年8月16日~28日
開催場所 人と防災未来センター西館1F展示スペース
来場者数 1,258人
六甲山の災害展ポータルサイト閲覧数1,400ページビュー(358人)
令和5年1月投稿コラム開催結果報告書
2022/R4長田高校特別講座
■開催日 令和4年6月30日
■開催場所 県立長田高校(Super Science High school 1年生40名を対象)
■講座内容
講義:六甲山系の治山対策について
現存する明治時代前後の六甲山系の地質学的成り立ちやはげ山となった経緯、明治後期から始まった六甲山系における大規模な植林や砂防・治山事業による土砂災害対策とその工法の変遷などについて講義を行いました。
2.実験装置等の実演
六甲山系の風化花崗岩を実際に触ってもらい地質のもろさを体験してもらいました。土石流実験装置については持ち込めなかったため動画でダムがある場合と無い場合の土石流抑止効果の違いを説明、森林土壌の保水力実験、地震時の斜面対策工法の効果を目で見て体験してもらいました。
3.グループワーキング
講義と実験装置等で学んだ土砂災害対策を念頭に、長田高校裏山の高取山の地形図を使って、土砂災害対策工事をどのように計画するのか考えてもらいました。
2021/R3六甲山の治山の歴史を訪ねるツアー
「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーの開催
1.はじめに
かってはげ山だった六甲山は明治時代に始まった植林によってよみがえり、その後の土砂災害を教訓に治山・砂防施設が整備されてきました。再度山には今も植林のために築かれた明治の石積みの遺構が残っており、数多くの施設が災害防止に効果を発揮し、現在の緑豊かな六甲山の礎になっています。このような六甲山において、県民の森林保全の大切さへの理解や土砂災害に対する知識、防災意識の高揚を図るため、六甲山の植林と治山の歴史を紹介するともに、林業遺産として認定された再度山に今なお残る石積み等の遺構や周辺の治山施設、大竜寺周辺に残された照葉樹林を歩いて巡る「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーを開催しました。当ツアーは今年で5年目の開催になりますが、新型コロナウイルス感染症予防対策として、手指消毒、検温、体調チェック、マスク着用、ソーシャルディスタンスの確保、バス定員の半分程度になるよう大型バス2台に分かれて乗車してもらう等の予防対策を講じて開催しました。
2.開催概要
(日時)令和3年10月28日(木)
(場所)西神戸庁舎会議室(講義)
再度公園周辺(現地)
(参加人数)36名
①講義
「六甲山の植林と治山の歴史」
はげ山だった六甲山の植林の歴史や過去の山地災害、治山事業の取り組みなどの講義を行いました。
②現地見学会
(再度公園―大龍寺―蛇ヶ谷―再度公園)
4班に分かれて約3kmの周回コースを案内し、治山施設の設置目的や効果の発揮等の説明に加え、森林インストラクター兵庫による自然観察会を実施しました。
3.まとめ
今年度は、感染対策を徹底したうえで、講義を復活させ、募集定員を30名から40名に戻しました。当日行ったアンケートの結果では、回答のあった参加者全ての方から「とてもよかった」、「よかった」との回答がありました。
六甲山系には現在約2,200基余りの治山・砂防施設が設置されていますが、その多くが森林の中でひっそりとたたずんでおり、普通に歩いているとなかなか気づかないものです。このため六甲山の植林や治山の歴史を知ってもらい、実物を見て体感することで、県民の土砂災害に関する知識や防災意識の向上に寄与できるよう、毎年実施していきたいと考えています。
令和4年1月投稿コラム
2021/R3年 第25回六甲山の災害展
阪神・淡路大震災記念人と防災未来センターにて「六甲山の災害展」を開催しました!
1 はじめに
阪神地域に豊かな緑と潤いを与えている六甲山ですが、過去には豪雨等による土砂災害が度々発生し、復旧を繰り返してきた歴史があります。この歴史を忘れることなく、六甲山系の土砂災害の歴史、山地災害に関する知識や避難情報等を学ぶことで、今後の防災・減災活動に活かしていく取り組みとして、今年も8月17日から29日までの間「六甲山の災害展2021」を開催しました。
2 六甲山の災害や歴史の展示
裸地化していた六甲山に植林を進め、豊かな緑を取り戻すことができた歴史の紹介や、過去において特に大規模な被害が発生した「昭和13年阪神大水害」や「昭和42年豪雨災害」発生時の貴重な記録の映像やパネル、治山・砂防ダムの位置を示した六甲山系立体模型の展示をしました。コロナ禍以前であれば、災害メカニズムを体験できる土石流の模型実験装置や森林土壌の「保水力実験」、六甲山の基岩である「花崗岩に触れるコーナー」等の体験型の展示により、子供達にも六甲山の防災・減災対策の大切さを伝えられるよう普及啓発活動に取り組んでいますが、今年度も昨年同様、新型コロナ対策としてパネルや映像による展示主体の開催となりました。
3 今後に向けて
今年度の「六甲山の災害展」は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の影響に関わらず、今年の来場者は790名、インターネット閲覧者数330名と、コロナ禍前と比較すると三割程度でしたが、多くの方に来場、閲覧いただきました。今後は、各メディア取材や昨年から公開している「六甲山の災害展ポータルサイト」により、六甲山の災害展を通じて防災、減災に関する様々な情報を県民に広く発信していきます。また、新型コロナ感染症が収束し、通常開催になった際には、(一社)兵庫県治山林道協会が現在リニューアルしている新土石流モデル実験装置の実演や、最近発見された昭和13年阪神大水害の復旧治山施行地の治山技術の紹介など、新たな資料をもとに普及啓発活動に取り組んでいきます。
開催期間 令和3年8月17日~29日
開催場所 人と防災未来センター西館1Fロビー
来場者数 790人
六甲山の災害展ポータルサイト閲覧者数 1,262ページビュー(330人)
令和4年1月投稿コラム
2020/R2六甲山の治山の歴史を訪ねるツアー
「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーの開催
1.はじめに
六甲山は江戸時代から明治時代に過度な伐採、採取が行われてきたことや山火事などにより、大部分がはげ山になっていました。また六甲山の地質は花崗岩で出来ており脆くて崩れやすい性質を持っており、水害や土砂災害が度々起こっていました。このため明治時代にはげ山復旧として植林を開始し、その後の土砂災害を教訓に治山・砂防施設が整備されていきました。再度山には今も植林のために築かれた明治の石積みの遺構が残っており、数多くの施設が災害防止に効果を発揮し、現在の緑豊かな六甲山の礎になっています。このたび、これらの遺構及び造林台帳・砂防工事台帳などの資料が「再度山の植林と関連資料」として令和2年5月27日に兵庫県で2番目に林業遺産遺産に認定されました。この貴重な箇所を広く県民に知ってもらうため、するとともに、再度山に残るこれらの遺構や周辺の治山施設、大竜寺周辺に残された照葉樹林を歩いて巡る「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーを令和2年12月3日(木)に開催しました。当ツアーは今年で4回目の開催になりますが、今年は新型コロナウィルス感染症の影響により、例年実施してきた講演会を取り止め、現地見学会のみとし、参加者人数も1班7~8名になるように、昨年の40名から30名募集としました。当日の感染症対策として、受付前の検温、体調チェックを行ったほか、マスク着用、ソーシャルディスタンスの確保、消毒などをお願いしました。密を避けるため中型バス2台に分かれて乗車し、定員の半数程度としました。
2.開催概要
(日時)令和2年12月3日(木)13:00~17:00
(場所)
(参加人数)23名
(1)現地見学会(再度公園―大龍寺―蛇ヶ谷―再度公園)
西神戸庁舎から、中型バス2台にて再度公園まで移動し、六甲山の治山の歴史を説明した後、4班に分かれて、2班ずつ時計回りと反時計回りに分かれて案内しました。また、治山施設等の説明に加え、森林インストラクター兵庫による自然観察会も実施しました。主な見学ポイントは次のとおりです。
① 修法が原池から再度山ビューポイント
はげ山だった明治時代と現在の森林に回復した姿を比較
② 照葉樹林
社寺林として守られた大竜寺周辺の植生状況
③ 蛇ヶ谷の治山施設
古くからあるダムや昭和42年災害などにより設置された治山施設
④ 明治時代の植林と石積み遺構
植林のために積まれた石積みと現在の植生状況
3.参加者の感想
当日行ったアンケートの結果、参加者の未回答1名の方を除いた全ての方から「とてもよかった」または「よかった」と回答をいただきました。また、ツアーで印象に残ったものとして60%以上の方が、「治山ダム」を、90%以上の方が「明治時代の石積み」を挙げていただきました。ほか参加者からは次のような意見、感想がありました。
・先人達が苦労された植林と治山の歴史が良くわかりました。
・植生の見方が非常に勉強になり、色々な時代の治山ダムが見れて違いが面白かった。
・本田静六の評価が正しく知らせられるようにしていただきたいと思います。
・明治時代の石積みに案内板を設置してはどうか。
・山歩きの際、何気なく通り過ぎていたが、これからは先人の苦労や偉業に感謝して歩きたい。
・防災の心がけはいつ時も忘れないことが重要
・植生と土木工事の組み合わせが良かった。
4.おわりに
今年は、コロナ禍により、開催すべきかどうか迷いましたが、神戸県民センター長の後押しもあり、感染対策を行ったうえで、決行することとしました。参加者も集まるか心配しましたが、定員の2倍以上の申し込みがありました。40代から80代の方に参加していただき、最高齢は88歳の方でしたが、無事に終えることが出来ました。これからも、今回の林業遺産認定を契機として、実際に明治時代の遺構や治山施設など実物を見て体感してもらう「現地見学ツアー」を今後も実施していくことにより、県民に森林保全の重要性やの土砂災害に関する知識や防災意識、自助意識の向上に寄与できるよう取り組んでいきたいと考えています。
令和3年1月投稿コラム
2020/R2年 第24回六甲山の災害展
「六甲山の災害展」の開催とポータルサイトの開設
1.はじめに
兵庫県では、過去から度重なり発生している六甲山系の土砂災害の歴史を学び、山地災害に関する知識や防災意識の向上を目的として、令和2年8月12日から23日までの間、「六甲山の災害展」を神戸市内の「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」にて開催しました。
例年は、六甲山系に甚大な被害をもたらした「昭和13年阪神大水害」や「昭和42年豪雨災害」、近年発生した豪雨災害等の貴重な記録をパネルや映像により紹介するとともに、災害メカニズムを体験できる土石流の模型実験装置等の展示等を行い、防災・減災対策の普及啓発活動に取り組んできたところです。
しかし、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策のため、パネル展示のみの開催とし、実験装置による実演等は行わないことしました。このため、災害展に関連する様々な防災情報をより多くの県民へ周知するために、「六甲山の災害展ポータルサイト」を開設し、広く情報を発信することとしました。
2.ポータルサイトの内容
当サイトは、災害展初日の8月12日から県ホームページで公開しており、10のカテゴリーで構成されています。各カテゴリーに掲載している情報について紹介します。
①「六甲山の災害展とは」
六甲山系で過去に発生した災害の概要と、災害展の開催の目的について紹介しています。
②「土砂災害の実験・啓発動画リンク集」
土石流実験や雨の降り方の実験映像や土砂災害に関する情報を紹介しているサイトや動画へのリンク集です。様々なサイトへのリンクが掲載されていま すので防災学習に利用できます。
③「六甲山の災害展web展示」
災害展で展示している過去の甚大な山地災害とその復旧への取り組み写真、ポスター等の資料を閲覧できます。
④「これまでの六甲山の災害展」
過去の来場者より災害展を紹介していただいているブログ、SNSサイト等へのリンク集です。
⑤「六甲山の災害史ほか 文献紹介」
六甲山の誕生や地質等の自然環境から六甲山の過去の災害と治山事業の歴史を紹介した『六甲山災害史』をPDFファイルで掲載しています。当災害史は(一社)兵庫県治山林道協会より発刊されたものです。
⑥「阪神大水害デジタルアーカイブ」
昭和和13年に発生した阪神大水害について、当時の映像や手記、被災された方々へのインタビュー等、大水害の記録と伝承について取りとめたサイトへ
のリンクです。
⑦「六甲山の治山・砂防の歴史」
(株)ラジオ関西制作のYouTubeチャンネルで紹介されている『六甲山の治山の歴史を学ぼう』へのリンクです。元六甲治山事務所長の山田裕司氏により、六甲山の治山・砂防、並びに六甲山系の植林の歴史について詳しい解説が動画にて閲覧できます。
⑧「兵庫県のCGハザードマップ」
兵庫県ホームページに掲載しているCGハザードマップへのリンクです。
⑨「兵庫県・神戸市ほか気象と防災情報リンク集」
国土交通省、気象庁、兵庫県及び阪神間の各市町が発する防災・気象情報へのリンク集です。
⑩「六甲山の歴史・文化・林業遺産の紹介」
「再度山の植林と関連資料」が、(一社)日本森林学会において、令和2年5月に林業遺産として認定されました。認定に至る資料の紹介とリンク先を紹介しています。
3.おわりに
今年度「六甲山の災害展」は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の影響により、来場者数は例年の二割程度約540名まで減少しましたが、「六甲山の災害展ポータルサイト」の公開によって、災害展終了後も六甲山の災害に関する様々な情報を広く発信することが可能となりました。
今後は、当ポータルサイト情報の更新と充実を図るとともに、防災・減災に関する研修会等で当サイトの紹介を積極的に進め、当サイトの周知により、県民の防災、減災への知識や意識の向上と、将来発生が予想される南海トラフ地震等の災害発生時の被害抑制に繋がることを期待します。
開催期間 令和2年8月12日~23日
開催場所 人と防災未来センター西館1F展示スペース
来場者数 540人 ※新型コロナウィルス感染症対策のため実演展示をとりやめパネル展示のみで開催
令和3年1月投稿コラム
2019/R1六甲山の治山の歴史を訪ねるツアー
「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーの開催
1.はじめに
六甲山は江戸時代から明治時代に過度な伐採、採取が行われてきたことや山火事などにより、大部分がはげ山になっていました。また六甲山の地質は花崗岩で出来ており脆くて崩れやすい性質を持っており、水害や土砂災害が度々起こっていました。このため明治時代にはげ山復旧として植林を開始し、その後の土砂災害を教訓に治山・砂防施設が整備されていきました。再度山には今も植林のために築かれた明治の石積みの遺構が残っており、数多くの施設が災害防止に効果を発揮し、現在の緑豊かな六甲山の礎になっています。
この貴重な箇所を広く住民に知ってもらうため、六甲山で実施されたこれらの治山の歴史を紹介するとともに、再度山に残るこれらの遺構や周辺の治山施設、大竜寺周辺に残された照葉樹林を歩いて巡る「六甲山の治山の歴史を訪ねる」ツアーを令和元年10月17日(木)に開催しました。
当ツアーは平成29年度から開催しており、名称、コースこそ違え、毎年好評をいただいています。初めて開催した平成29年度は、昭和42年豪雨災害から50年の節目であったことから六甲山の災害展の特別企画として開催し、平成30年度は、阪神大水害から80年、県政150周年記念事業の一環として神戸山手大学と連携して開催し、今年度は阪神淡路大震災25年の節目の年で、六甲山の地質に詳しくブラタモリの神戸編に出演された神戸親和女子大学觜本教授に講演をお願いして開催しました。
2.開催概要
(日時)令和元年10月17日(木)10:00~16:00
(場所)神戸総合庁舎、再度公園周辺
(参加人数)34名
(1)講演会(神戸総合庁舎)
①「六甲山の成り立ち・生い立ち」
神戸親和女子大学觜本教授より、六甲山地の地質、地形、断層から過去の災害の発生事案、災害に対する向き合い方などの講演を行っていただきました。
②「六甲山の治山」
六甲治山事務所村上所長より、再度山の植林、六甲山系の主な災害、治山と砂防、これからの治山事業の取り組みなど荒廃した六甲山の植林の歴史や治山事業等による復旧の軌跡等の講義を行いました。
(2)現地見学会(再度公園―大龍寺―蛇ヶ谷―再度公園)
講義後、大型バスにて再度公園まで移動し、4班に分かれて、2班ずつ時計回りと反時計回りに分かれて案内しました。また、治山施設等の説明に加え、森林インストラクター兵庫による自然観察会も実施しました。主な見学ポイントは次のとおりです。
① 明治時代の植林と石積み遺構
植林のために積まれた石積みと現在の植生状況
② 照葉樹林
社寺林として守られた大竜寺周辺の植生状況
③ 蛇ヶ谷の治山施設
古くからあるダムや昭和42年災害などにより設置された治山施設
④ 修法が原池から再度山ビューポイント
はげ山だった明治時代と現在の森林に回復した姿を比較
3.参加者の感想
当日行ったアンケートの結果、参加者の9割の方から「とてもよかった」または「よかった」と回答をいただきました。また、講演会の内容で印象に残ったものとして30%以上の方が、「治山事業の取組み」、「六甲山の生い立ち・成り立ち」、現地見学会では「治山ダム」、「明治時代の石積み」を挙げていただきました。ほか参加者からは次のような意見、感想がありました。
・個人で歩いていては見逃すものを見せていただきました。
・日頃、恩恵を受けている六甲山が治山により私たちの生活が守られていることが良く理解できました。
・100万年単位の六甲山の成り立ちと現在の治山、森の取り組みが良くわかりました。
・被災者として、六甲山の治山・治水の再発見でした。我が家の隣接地が土砂災害警戒危険区域(レッドゾーン)に指定されているにあたり、色々な知識を得るために参加しました。
初めて見るものが多くとても興味深かったです。植物のお話もたくさん聞かせていただき、大変楽しかったです。
4.おわりに
今年は、平日に実施することにしたため、当初参加者が集まるか心配しましたが、県民だよりひょうごなどに記事を掲載した効果もあり、早々と定員に達する結果になりました。このことから、予想以上にこの企画に関心を持っている方が多いと感じました。40代から80代の方に参加していただき、60代70代の方が約7割を占めました。80代の方も2名参加いただき、こちらの心配もよそに元気に歩かれていました。これからも「六甲山の災害展」で過去の災害パネル展示、土石流実験装置の実演等を行うとともに、「現地見学会」で実際に治山施設など実物を見て体感してもらう2本立てのイベントを続けていくことにより、県民の土砂災害に関する知識や防災意識、自助意識の向上に寄与できるよう取り組んでいきたいと考えています。
やまなみ投稿コラム
2019/R1年 第23回六甲山の災害展
阪神・淡路大震災25年記念事業「六甲山の災害展」の開催について
1.はじめに
現在は、緑豊かな憩いの場である六甲山ですが、明治時代には「はげ山」だったことが知られおり、また、豪雨や地震による大規模な土砂災害が幾度も発生し、人命や財産に甚大な被害をもたらしてきた歴史があります。これに対し、現在の六甲山の姿とするため、植林により緑を復活させ、ダム等の防災施設を設置することで災害の発生を最小限に食い止める努力がされてきました。
これらの歴史に学び、県民一人一人の防災・減災活動に活かしていただけるよう、8月14日から25日までの間、HAT神戸の「人と防災未来センター」にて「六甲山の災害展」を開催しました。
2.阪神・淡路大震災の記憶
今年度は、未曾有の大災害から25年目の節目となりました。当時、多くの山崩れが発生し復旧工事を実施した箇所が、現在は木々が茂り緑に戻っている状況をパネルで紹介しました。また、震災を契機に開発されたロープネット・ロックボルト工法について、効果の実験とともに紹介を行いました。
3.実験装置を使った体感
多くの実験模型を使って、災害の要因や対策工事の効果をわかりやすく体感してもらいました。この中から何点か紹介します。また、今回は山地災害情報協力員の方にも協力いただき、六甲山の石や砂を使って「ろ過装置」を皆さんに作ってもらう体験を行い、大盛況となりました。
4.防災情報を確認
パソコンによる「CGハザードマップ」や神戸市の防災ガイド配布マップを用いて、自宅周辺の危険箇所や避難場所を調べ、今後の避難判断に役立つ情報を確認してもらいました。また昭和13年の災害記録となる「阪神大水害デジタルアーカイブ」により、貴重な記録映像や体験談等を紹介しました。
5.そのほかのイベントへ参加
今回は、人と防災未来センター開催の「HAT減災サマーフェス」へも初参加し、屋外のテントブースで、森林土壌の保水力の違いを見てもらう実験や、脆くなった六甲山の基岩である花崗岩に触れてもらいました。多くの来場の方々からは森林の持つ効果がわかったとの声をたくさんいただくことができました。
6.おわりに
今回は、昨年に比べて開催日数が短かったことや台風の影響等から、来場者数が下回りましたが3200人を越える方に来場いただきました。
また、アンケート結果では、昨年を上回る約70%の方から「防災意識が向上した」と回答があり、「防災グッズの準備」や「避難経路・場所や危険な箇所を事前に確認する」等の感想が寄せられました。昨年も全国各地で、これまで経験のない規模の災害が発生しており、日頃から備えておくことが大変重要となっています。県民の皆さまが、常日頃から防災意識を高く持っていただき、いざというときの適切な行動に役立てられるように、今後も防災・減災の普及啓発に取り組んでいきます。
開催期間 令和元年8月14日~25日
開催場所 人と防災未来センター西館1F展示スペース
来場者数 3,274人
令和2年1月投稿コラム開催結果報告書
2018/H30年六甲山の治山の歴史を訪ねるツアー
【神戸山手大学連携事業】特別公開講座「六甲山の治山の歴史を訪ねる」の開催
1.はじめに
六甲山の豊かな緑は、明治時代に始まった植林によってよみがえり、神戸の美しい町並みは、土砂災害を教訓に整備された治山・砂防施設によって守られてきました。再度山には今も植林のために築かれた明治の石積みの遺構が森林を守っており、再度谷には数多くの施設が災害防止に効果を発揮しています。このたび、県政150周年事業の一環として、神戸山手大学と連携し、六甲山で実施されたこれらの治山の歴史を紹介するとともに、再度山や再度谷のこれらの遺構や治山・砂防施設を歩いて巡る特別公開講座「六甲山の治山の歴史を訪ねる」を開催しました。
2.開催概要
(日時)平成30年10月27日(土)
(場所)神戸山手大学、再度公園 ほか
(参加人数)42名
(1)講義(神戸山手大学)
①「六甲山における治山の歴史」
六甲治山事務所山田所長より、再度山の植林、六甲山系の主な災害、治山と砂防、これからの治山対策など荒廃した六甲山の植林の歴史や治山事業等による復旧の軌跡等の講義を行いました。
②「観光資源としてみた六甲山の治山」
神戸山手大学小槻准教授より、観光資源の分類、インフラツーリズムの試み、六甲山の治山を観光資源化するための方策等治山施設の観光の可能性について講義を行っていただきました。
(2)フィールドワーク(神戸山手大学―再度谷―再度公園)
講義後、山手大学から再度谷を通って再度公園まで、かって大龍寺の参指道として栄えた大師道とよばれる登山道を3班に分かれて歩きました。
この再度谷は昭和13年阪神大水害、昭和42豪雨災害では多数土砂崩れが発生し、甚大な被害が発生しました。そのため、再度谷の本流には、昭和14年から砂防ダムが複数設置され、支流や山腹斜面には兵庫県が治山ダムや山腹工を多数施行してきました。また、ここは神戸市有林であることから、神戸市もハイカーや登山者の保護のため、治山事業として防災施設を設置しています。これらの防災施設を解説するとともに、明治時代に築かれた植林のための石積み、社寺林として守られてきた照葉樹林、再度山のはげ山から現在の森林に復旧するまでの状況などの解説を行いました。なお、登山道が狭く、一ヶ所に全員が集まることが困難だったため、インカムを配布し、解説が全員に聞こえるよう配慮しました。
(3)オプションツアー(再度公園―蛇ヶ谷―市ヶ原―布引貯水池―新神戸駅)
希望者に対し、再度公園から新神戸駅まで、森林インストラクター兵庫の解説による自然観察と治山施設等のガイドウォークを実施しました。参加者は樹木や植物などに関して知らなかった知識が吸収できたと満足そうでした。
3.動画配信
ラジオ関西の協力を得て、再度谷の治山施設等を紹介する動画「六甲山の治山の歴史を学ぼう!」を作成しました。ロケレポーターが現地で山田所長に質問し、回答する流れになっています。ユーチューブに貼り付けていますので是非ご覧下さい。兵庫県ホームページからも見ることができます。
4.まとめ
この講座は当初40名の定員を予定していましたが、早期に満員となり、この企画に対して興味を持って下さる方が予想以上に多いと感じました。参加者は比較的年配の方が多かったですが、中には今年の7月豪雨で体育館裏が崩れた鈴蘭台高校の新聞部の生徒が災害に対する特集を組む取材のために参加してくださいました。当日行ったアンケート結果も好評で、55%の方から「とてもよかった」25%の方から「よかった」との回答をいただきました。その他「貴重な経験になった」、「治山に興味を持つことができた」、「2回目、3回目と実施されることを期待している」などの意見もいただきました。六甲山系には、現在約2,200基余の治山・砂防ダムが設置されており、今回の7月豪雨災害でも被害は軽微であったことは、過去からの治山施設・山腹工の効果が発揮されている結果です。しかし、その施設の多くが森林の中でひっそりとたたずんでおり、普通に歩いているとなかなか気づかないものです。より多くの方に治山事業のことを知ってもらうとともに、県民の土砂災害に関する知識や防災意識の向上に寄与できるよう、今後も六甲山の災害展とあわせ毎年実施する予定です。
特別公開講座
2018/H30年 第22回六甲山の災害展
六甲山における防災・減災対策を学ぶ「六甲山の災害展 2018」の開催
1.はじめに
今日の六甲山は、神戸・阪神地域に鎮座する緑豊かな県民の憩いの場となっています。しかし過去には、木々がほとんど生えていなかった時期があり、幾度もの豪雨による土砂災害によって県民の生活に甚大な被害を及ぼしました。現在の六甲山は、はげ山や崩壊地に植林を行い、併せて土砂災害を防止するダム等の工事を行なうことで、豊かな緑が維持されています。これら多くの歴史から学び、今後の防災・減災活動に活かしていく取り組みとして、今年も8月14日から26日までの間、人と防災未来センターにて「六甲山の災害展」を開催しました。
2.災害の歴史を学ぼう
明治期には裸地化していた六甲山や、「昭和13年阪神大水害」「昭和42年豪雨災害」また「阪神・淡路大震災」等の大規模災害発生時の貴重な記録や復興への取り組みを映像やパネルで紹介しました。
3.防災情報を調べよう
いざという時の行動に役立てるため、事前に危険な箇所や避難場所を把握しておくことは重要です。このため「防災マップ」や県のHPに掲載されている「CGハザードマップ」による情報の確認をおこないました。
4.実験装置で体感しよう
人気の実験コーナーでは、土石流の発生の仕組みや治山ダムの効果を体感できる模型実験や3D立体映像、また、森林土壌の保水力を比べる「保水力実験」や六甲山の基岩である花崗岩に触れるコーナー、他にも災害発生の仕組みがわかる地すべりやがけ崩れの模型実験装置等を展示し多くの来場者が実際に体感しました。
5.おわりに
本年は、7月に発生した西日本豪雨や度重なる台風災害等、全国各地で多くの被害が発生し、ニュース等でこれらの光景をよく目にする機会がありました。この影響もあり、来場者数は昨年を大幅に上回り4000人を越える結果となりました。また、来場者へのアンケート結果では、来場した約63%の方から「防災意識が向上した」と回答があり、「避難場所や危険な箇所、防災グッズの確認をする」等の感想が寄せられました。自然の驚異は人智を越えると言います。六甲山という、様々な歴史を重ねてきた「実績」を通じて、常日頃から県民の皆さまの防災意識向上と、いざというときの適切な行動に役立てられる情報発信に取り組み、山地防災対策の先導役として今後も防災・減災の普及啓発を進めていきます。
開催期間 平成30年8月14日~26日
開催場所 人と防災未来センター西館1F展示スペース
来場者数 4,028人
平成31年1月投稿コラム開催結果報告書
2017/H29年 第21回六甲山の災害展【特別企画】六甲山の緑の原点探索ツアー
2017年は昭和42年豪雨災害からちょうど50年という節目にあたります。特別企画として明治30年代に始まった六甲山の植林地などを巡るバスツアーを開催しました。当日は明治37年(1904年)に撮影された再度山の植林の写真を見ていただいたり、森林インストラクターのガイドによる自然観察会を通じて、「はげやま」と言われた六甲山を緑豊かな森林に蘇らせた当時の山腹緑化技術などをご紹介したほか、当時の石積の痕跡やS42年豪雨災害後に整備された治山ダムなどを探索していただきました。
開催日程 平成29年8月20・23日(各日1回)
開催場所 再度公園 修法ヶ原池周辺
参加人数 各開催日ごとに30名×2日=合計60名
ツアーポスターツアー配付資料アンケート結果
2017/H29年 第21回六甲山の災害展
あれから50年 昭和42年六甲山系豪雨土砂災害「六甲山の災害展 2017」の開催
1.はじめに
緑豊かで県民の憩いの場である六甲山系では、昭和13年の阪神大水害をはじめ昭和36年、42年豪雨による大規模土砂災害が発生しています。また、平成7年の阪神・淡路大震災は未曾有の被害をもたらした地震災害として記憶に残っています。このように、幾度となく発生している六甲山系での災害の歴史を学び、また、実験装置等による体験を通じ、山地災害に関する知識や防災意識の向上を目的に「六甲山の災害展」を、8月15日から27日までの夏休み期間中に、「人と防災未来センター」において開催しました。また、今年は98名の人命を奪った昭和42年豪雨災害から50年の節目であり、土砂災害の悲惨さや恐さを次世代に引継ぎ、土砂災害の軽減に向け「自助・共助・公助」の大切さや普及・啓発を目的に「昭和42年六甲山系豪雨災害50年行事実行委員会」を立ち上げ、その関連行事として開催しました。
2.災害の歴史を学ぶ
災害展では、六甲山系で発生した昭和13年阪神大水害や昭和42年豪雨災害による土砂災害発生時の貴重な映像や写真等を展示し、神戸市街地等が甚大な被害を受けたことを学んでもらいました。
3.防災意識の向上
いざという時、自分の命は自分で守るという「自助」の意識を持ち、事前に危険場所の把握をしておくことで安全な場所への避難が迅速にできます。会場
では「CGハザードマップを来場者の方に操作してもらいました。
4.実験装置で体感
会場では、土石流を再現し被災状況と治山ダムの整備効果が体感できる「土石流実験装置」、土石流の発生等の仕組みが3D映像で見られる「3D立体映像装置びっくりくん」ほか様々な装置による実演を行いました。今年は新たに、六甲山系における治山・砂防事業の取組みがわかるジオラマを設置し、約2,200基もの治山ダム・砂防えん堤が土砂災害等の防止を図っていることを認識してもらいました。また、降雨等によって森林土壌の保水力の違いをペットボトルを使って簡単に比べることができる実験も行い大変好評でした。
4.おわりに
災害展来場者へのアンケート結果では、来場した約66%の方から「防災意識が向上した」と回答があり、また感想では「ハザードマップの確認」、「避難経路を再確認する」、「周辺の危険箇所を確認する」等の感想が寄せられ、防災意識の向上は微力ながら果たせているかと感じました。
今後も、防災、減災等について県民の皆さまが理解し行動できるよう普及啓発に一層取組んでいきたいと思います。
開催期間 平成29年8月15日~27日
開催場所 人と防災未来センター 西館1階ロビー
来場者数 3,303人
H29ポスター表紙H29ポスター裏面開催結果報告書
2017/H29年 六甲山の治山・森づくりシンポジウム
昭和42年豪雨災害から50年を迎えます。土砂災害の悲惨さ、怖さを風化させないため、「六甲山の治山」を振り返り、次の世代につなげる「山づくり・森づくり・人づくり」をテーマとして、5月13日(土曜)に350名を超える満席の来場者のもと、兵庫県公館でシンポジウムを開催しました。今後の六甲山における安全・安心を確保するための治山・森づくりの推進と減災活動につながる「自助・共助・公助」の在り方を考えました。
平成29年5月13日六甲山の治山・森づくりシンポジウムポスター
2016/H28年 第20回六甲山の災害展
夏休み防災未来学校 (人と防災未来センター)「六甲山の災害展2016」の開催
1.はじめに
近年の局地化・激甚化する集中豪雨等により、全国各地で大規模災害が発生しており、今年もニュース等では連日のように報道されています。大都市に隣接する六甲山系は、地形が急峻で、もろく崩れやすい土質であることから、地震や豪雨等がひとたび発生すれば大規模災害に発展する確率が高まります。このため、昭和13年の阪神大水害、昭和36年及び42年の豪雨による大規模土砂災害が発生しています。また、忘れてならないのは、平成7年の阪神・淡路大震災における地震災害です。このように、幾度となく発生している六甲山系の災害の歴史を学習し、また、実験装置等による体験を通じ、山地災害に関する知識や防災意識の向上を目的に「人と防災未来センター」を会場として、夏休み期間中の8月16日から28日まで「六甲山の災害展」を開催しました。
2.防災意識の向上
阪神・淡路大震災から既に21年が経過し、防災に対する意識も時間と共に薄れていきます。このような中、もう一度、防災意識を見直す事が重要な課題となってきています。いざという時は、自分の命は自分で守るという「自助」の意識を持ち、事前に危険な場所を把握しておき、安全な場所へ避難することが防災の第一歩となります。会場では、「CGハザードマップ」を来場者の方に操作してもらい、自宅周辺の危険箇所や避難場所を調べたり、避難判断に役立つリアルタイムな情報を閲覧操作してもらいました。
3.実験装置での体験
会場では、土石流の仕組みが3D映像で見られる「3D立体映像装置びっくりくん」と、土石流を再現し被害状況と治山ダムの整備効果を体感できる「土石流実験装置」による実演を行いました。また、今年は新たに、県砂防課による「地すべり模型実験装置」と「がけ崩れ模型実験装置」の実演や、RR併用工法研究会の「斜面安定工法実験装置」による実演も行われ、土石流や地すべり災害等における発生のメカニズムを知ることができたと好評でした。
4.おわりに
来場者へのアンケート結果では、来場した約60%の方から「防災意識が向上した」との回答がありました。また、「避難経路を再確認する」、「周辺の危険箇所を確認する」等の感想が寄せられ、開催目的である「防災意識の向上」は果たせているかと感じました。今後は、六甲山を護る関係機関等が一体となり、防災、減災等について県民の皆さまが理解し避難行動できるよう普及啓発により一層取組んでいきたいと考えています。
開催期間 平成28年8月16日~28日
開催場所 人と防災未来センター 西館1階ロビー
来場者数 3,005人
平成29年1月7日投稿コラム
2015/H27年 第19回六甲山の災害展
夏休み防災未来教室 (人と防災未来センター)「六甲山の災害展 2015」の開催
1.はじめに
大都市に隣接する六甲山では、昔から幾度となく、豪雨や地震により、土砂災害等が発生しており、以前より治山ダム等の施設整備が進んでいます。しかし、近年の異常な気象条件下では、土砂災害の発生する確率が年々高まっています。その一方で、27年7月の台風第11号において、神戸市内約11万人に避難勧告が出されましたが、避難者は約270人と危機意識や避難のあり方等の課題が浮き彫りになりました。これまでは、行政からハザードマップの配布や広報誌等を通じて、危険情報や災害時の避難行動等の発信を行ってきましたが、県民の理解度や行動力には温度差があり、改めて減災対策の困難さを感じました。そこで、今年度の災害展は、夏休みの8月11日から23日まで13日間開催し、来場された方と一緒にパソコン操作するなど、対話型の普及啓発に努めました。
2.防災意識の向上
いざという時は、自分の命を守るために、危険な場所を知り、安全な場所へ避難することが防災の第一歩です。会場に設置したパソコンで、実際に「CGハザードマップ」を来場者に操作してもらい、自宅周辺の危険箇所や避難場所を調べたり、避難判断に役立つリアルタイムの観測情報の閲覧操作を実践してもらいました。また、研修の終了後は、スマートフォンへの「CGハザードマップ」登録をお願いしました。
3.体験装置
土石流の発生等の仕組みが3D映像で見られる『3D立体映像装置びっくり館』とジオラマで土石流を再現する『土石流実験装置』の実演は今年も大変人気があり、立体映像と音響の大迫力には、土石流の恐ろしさをリアルに体感できると好評でした。26年の広島災害や丹波災害の報道を思い出しながら、「家の近くには、同じような山がたくさんあり、土石流の怖さがわかった」と来場者の方々は興味深く話されていました。
4.おわりに
来場者へのアンケート結果によると、来場した神戸市民の約40%から「避難場所を知らなかった」、若しくは「自分のいる地域に避難勧告が出ているかどうか分からなかった」と回答を得ました。行政からの情報を、県民一人一人に伝えることがいかに難しいのかを痛感しました。減災対策は、即効性のある施設整備とは異なり、県民の皆さんが理解して、行動して初めて効果が発揮されます。今年度の開催から、国土交通省近畿地方整備局六甲砂防事務所、神戸市建設局も参画していただいており、六甲山に関わる関係機関が一体となって、防災、減災について、理解しやすく、実際の避難行動に反映してもらえるよう普及啓発活動に取組んでいきたいと考えています。
(一般社団法人兵庫県治山林道協会機関誌「やまなみ」投稿コラムより)
開催期間 平成27年8月11日~23日
開催場所 人と防災未来センター 西館1階ロビー
来場者数 3,041人
来場者アンケート結果平成28年1月7日投稿コラムH27六甲山の災害展概要
2014/H26年 第18回六甲山の災害展
夏休み防災未来教室 ―震災復興20年の軌跡― 「六甲山の災害展 2014」の開催
1.はじめに
過去から度重なる土砂災害等が発生している六甲山の災害の状況を、広く県民の方に知っていただき、ゲリラ豪雨や地震等への備えの大切さを学んでもらうため、夏休み期間中の8月19日から31日の約2週間にわたり、人と防災未来センターにおいて、「六甲山の災害展」を開催しました。会場では、パネルの展示や模型実験の実演、はばタンと一緒に学ぶ防災教室など、様々な企画を通じて、山地災害への備えと注意を呼びかけました。
2.六甲山の土砂災害写真のパネル展示
阪神大水害(昭和13年)、昭和42年災の写真に加え、「阪神・淡路大震災20年事業」として、「震災後の新たな取組」のブースを設けて、地震に強い斜面工法の紹介を行いました。
3.体験ブース
家族連れや小学生に大変人気があったブースが、土石流の発生等を3D映像で見られる『3D立体映像装置びっくり館』とジオラマを使った『土石流実験装置』の実演でした。3D立体映像と音響の迫力には、土石流の恐ろしさをリアルに体感できると好評でした。また、土石流実験では、家や道路が瞬く間に土石流に埋もれてしまう様子や模型の治山ダムが街を守っている様子を興味深く観察し、「土石流のスピードはどれくらい」「ダムに溜まった土砂は取ってくれるのですか」など、多くの質問や感想があがりました。
4.「危険箇所を知ろう」ブース
“自分の命は自分で守る”の意識を高めてもらうため、県ホームページに掲載している「CGハザードマップ」を来客者に操作してもらい、自宅周辺の危険箇所や避難場所を調べてもらいました。
5.防災教室ブース
今回も昨年度に引き続き、関西大学サークルKUMCの大学生らと今回初登場のマスコット「はばタン」と一緒に、「遊びながら、楽しく防災を学ぼう」をコンセプトとして、子供たちに『非常持ち出し袋のなかみは?』クイズで、リュックサックに詰め込む減災グッズ探しなど、災害への備えを親子で考えてもらいました。関西大学生からは、クイズに挑戦している子供たちにアドバイスやヒントを出してもらうなど、きめ細やかな学びの場が提供でき、防災意識の向上の相乗効果が大いに期待できました。
6.おわりに
今回の災害展は、丹波市や広島市で甚大な土砂災害が発生した直後であったことや、六甲山の地質が広島と同じ花崗岩であったということもあり、土砂災害への熱心な質問が多く寄せられました。六甲山は先人のご尽力により、はげ山への植林や多数の治山ダムなど、安全な県土がつくり上げられています。これら取組みへの感謝と災害の教訓を忘れることなく、地域や世代を越えて伝え続けるうえで、この災害展が少しでもお役に立てればと願っています。
(一般社団法人兵庫県治山林道協会機関誌「やまなみ」投稿コラムより)
開催期間 平成26年8月19日~31日
開催場所 人と防災未来センター 西館1Fロビー
来場者数 3,431人
平成27年1月投稿コラム平成26年8月豪雨 丹波市市島町の山腹崩壊
2013/H25年 第17回六甲山の災害展
夏休み防災未来教室「六甲山の災害展 2013」減災に向けて
1.はじめに
山地災害の恐ろしさと風水害や地震に対する備えの大切さを学んでもらうため、夏休み期間中の8月20日から9月1日の約2週間にわたり、人と防災未来センターにおいて、「六甲山の災害展」を開催しました。 会場では、昭和13年、42年の豪雨災害や阪神淡路大震災の被害写真をはじめ、平成21年に佐用町や朝来市等を襲った台風災害の写真を展示しました。また、異常気象時の対応をわかりやすく解説したパネルの展示や様々な企画を通じて、山地災害への備えと注意を呼びかけました。
2.土石流実験装置等の実演
家族連れや小学生に大変人気があったブースが、時間雨量の違いが体験できる『降雨実験装置カッパくん』とジオラマを使った『土石流実験装置』の実演でした。雨の日に訪れた来場者は、カッパくんの雨の強さから災害から自身を守るための危険予知の感覚を体感していました。また、土石流実験では、家や道路が瞬く間に土石流に埋もれてしまう様子や模型の治山ダムが街を守っている様子に、声を上げながら興味深く観察している姿が印象的でした。 アンケート結果でも、治山ダムの大切さ・役割がわかった、災害の怖さを再認識した、自宅周辺の危険なところ避難経路の確認の必要がある等、防災意識を持たれた感想が多く寄せられました。
3.新企画の登場
今回初登場の企画として、子供たちに治山ダムを身近に感じ、親しんでもらうため、「ちさんクンぬり絵」コーナーを設け、楽しんでもらいました。また、上級者の大人向けに、約15分の「山地災害に備えて~ひょうごの治山事業の取組~」のビデオ放映を催し、様々な治山事業の工種やソフト対策の取組を発信しました。
4.夏休み防災未来教室とのコラボレーション
災害展の期間中は、『夏休み防災未来学校』(7月20日~9月1日)による様々な企画展示が同時に開催されました。 特に、関西大学サークル主催の「身近な素材で手作り防災グッズを作る」や「元気に遊んで楽しく防災を学ぼう」プログラムともあいまって、防災の基礎を知ること、手を動かしながら、頭で考える機会が同時に提供でき、防災意識の向上の相乗効果が大いに期待できました。
5.おわりに
今回の災害展は、県内の小中学生に多く足を運んでいただき、家族や友人と一緒に、防災や減災について考えてもらえるよう、これまでの梅雨期の6月から夏休み期間に時期を移して開催しました。
平成25年も山口県や島根県の山陰地域での豪雨災害をはじめ、京都など近畿北部に爪痕を残した台風18号災害、伊豆大島で多くの死者・行方不明を出した台風26号災害など、全国各地で甚大な被害が発生しています。 いざという時に自らの命を守るために、安全な場所へ避難できるように備えておくこと。そのために私たちは、防災や減災についての情報をわかりやすく発信し、県民に正しく理解し、利用してもらうことが不可欠です。そのような取組の一つとして、この災害展が少しでもお役に立てればと願っています。
最後になりましたが、「六甲山の災害展」の開催にあたり、ご協力いただきました山地防災情報協力員をはじめ、関係者の皆様に本誌をお借りして御礼申し上げます。
(一般社団法人兵庫県治山林道協会機関誌「やまなみ」投稿コラムより)
開催期間 平成25年8月20日~9月1日
開催場所 人と防災未来センター 西館1Fロビー
来場者数 3,594人
六甲山の災害展【報告書】
2012/H24年 第16回六甲山の災害展
兵庫県農政環境部治山課、六甲治山事務所では、毎年6月の梅雨時期にあわせ、県民の土砂災害に関する知識や防災意識の向上を目的に「六甲山の災害展」を開催しています。阪神淡路大震災以降、平成9年から実施している本イベントも今年で16回目を迎え、今年は「減災!六甲山2012。治山を学び、土砂災害に備えよう!」をテーマに、6月12日から24日まで、阪神・淡路震災記念「人と防災未来センター」(神戸市中央区)において開催しました。また今年は、近隣にお住まいの方々に一人でも多く足を運んでもらえるよう、新たにPRポスター・ビラを作成し、会場周辺の商業施設(ブルメールHAT神戸さん、ケーズデンキさん)に掲示いただいたほか、近隣小学校・児童館への配布しました。東日本大震災の影響が薄れ、関西への旅行者が少なくなったことから、団体客の来館こそ減少したものの、買い物帰りの家族連れや小学生の仲良しグループのなど、昨年まではあまり見られなかった地元の来館者が増えたことが何よりうれしい成果でした。会場では(社)兵庫県治山林道協会の協力のもと、「降雨体験装置カッパくん」や「土石流実験装置」の実演により、集中豪雨の様子や、土石流のメカニズム、治山施設の効果などを体感していただきました。中でも土石流実験では、家や道路が土砂に埋もれていく様子を子供達が食い入るように観察している姿が印象的でした。また「阪神大水害(昭和13年)」「昭和42年災」「阪神淡路大震災」など、過去に六甲山系で発生
した大災害や、その後の復旧状況を紹介するパネル展示では、お年寄りの来場者から当時の様子を聞かせていただくなど、我々にとっても貴重な経験となりました。昨年の東日本大震災や紀伊半島での天然ダム発生、今春の関東地域を襲った竜巻など、近年の異常気象により全国各地で甚大な災害が多発しています。災害はいつどこで発生するか分かりません。皆さんも家の近くにある危険箇所や避難経路を再確認し、災害に備えるよう心がけていただければ幸いです。最後になりましたが、会場を提供いただきました「人と防災未来センター」をはじめ、PR活動にご賛同いただいた周辺施設の皆様、期間中スタッフとしてお手伝いいただいたOBの方々等、六甲山の災害展の開催にご協力いただきました関係者の皆様に本誌をお借りして御礼申し上げます。
(平成24年6月30日一般社団法人治山林道協会機関誌「やまなみ」投稿コラムより)
開催期間 平成24年6月12日~24日
開催場所 阪神・淡路震災記念 人と防災未来センター 西館1Fロビー
来場者数 3,735人(調査中)
県内来場者の増加を期待して、はじめて作成したポスター・チラシ
平成24年6月30日投稿コラム開催結果報告書
2011/H23年 第15回六甲山の災害展
風水害の恐さと土砂災害に対する備えの大切さを学んでもらうため、6月7日から約2週間にわたり、人と防災未来センターにおいて「六甲山の災害展」を治山林道協会の協力を得て開催しました。会場では、昭和13年の阪神大水害や阪神淡路大震災の写真に加え、佐用町を襲った21年8月の記録的な豪雨時の被害写真を展示した。また、災害に備えるためのポイントをわかりやすく解説したパネルを展示し、注意を呼びかけました。小中学生等に関心があったのが、時間雨量の違いが体験できる「カッパくん(写真上)」とジオラマを使った「土石流模型実験装置(写真下)」。実演を通じて、土石流の迫力や治山ダムの効果を目と耳で感じ、学んでいただきました。今年度は、先の東日本大震災発生により、防災への関心が高まり、昨年の2倍以上の来場者となり、普及啓発が大いに図られました。
開催期間 平成23年6月7日~19日
開催場所 人と防災未来センター 西館1階ロビー
来場者数 5,247人
平成23年06月30日投稿コラム開催結果報告書
2010/H22年 第14回六甲山の災害展
地域の風水害情報(CGハザードマップ)の紹介パネルが新たに加わった年でした。
アンケート結果から、9割近くが人と防災未来センターにお見えになる県外からの団体であり、県内の小・中・高への広報を強化する必要を感じた開催回でした。
開催時期 平成22年6月15日~27日
開催場所 人と防災未来センター 西館1階ロビー(無料ゾーン)
来場者数 3,733人
展示物写真第14回六甲山の災害展の実施結果について
2009/H21年 第13回六甲山の災害展
インフルエンザの影響で前年度の来場者数を下回りましたが、広報計画の工夫により六甲山の災害展を知らずに来場する人の割合が大幅に減った年でした。(前年まで60%台→当年40%台)
保水力実験装置も見やすくなるように六甲山の「花崗岩・真砂土・森林」の3種類で保水力の違いを体験していただける装置に改良された年でした。前年の災害展終了後、残念なことに平成20年7月にゲリラ豪雨による水難事故が発生しました。保水力実験装置が改良された背景には、豪雨時における急こう配の六甲山から流れ出る雨水の勢いや備えについて注意喚起する狙いがあったものと推測されます。
開催時期 平成21年6月16日~28日
開催場所 人と防災未来センター 防災未来館1F企画展コーナー
来場者数 3,378人 ※インフルエンザの流行による減
人気が高い土石流実験装置
マスコミによる取材
土石流実験装置の説明を受ける子供たち
降雨体験装置で時間雨量100mmを体験する来場者
六甲山グリーンベルト整備事業や県民緑税で実施する「災害に強い森づくり」のパネルを見る来場者
改善された保水力実験装置
六甲山の災害展実施結果
2008/H20年 第12回六甲山の災害展
第11回の展示内容に加え、新たに「山の保水力実験」が体験型展示として加えられました。
また、開催日の3日前には、岩手・宮城内陸地震が発生し、その様子を来場にお伝えするパネルを急いで用意した様子がうかがえます。
開催時期 平成20年6月17日~29日
開催場所 人と防災未来センター防災未来館1階企画展コーナー
来場者数 5,056人
山の保水力実験に関心を寄せる来場者
岩手・宮城内陸地震を伝える新聞報道
六甲山の災害展実施結果
2007/H19年 第11回六甲山の災害展
この年から展示内容に少し変化が現れます。
平成16年の台風被害を受け、県が新たにスタートした「災害に強い森づくり」のPRや、阪神・淡路大震災後から六甲山系で行われている国の「六甲山系グリーンベルト整備事業」が新たに紹介されたほか、来場者へのアンケートも実施されました。
開催時期 平成19年6月12日~24日
開催場所 人と防災未来センター1階企画展コーナー
来場者数 4,640人
六甲山の災害展実施結果
兵庫ジャーナル記事
第11回六甲山の災害展の実施結果について.pdf20070618兵庫ジャーナル記事
2006/H18年 第10回六甲山の災害展
この年の災害展では、平成16年(2004年)台風23号による災害について、県下各地の復旧が進んだことから、その状況をパネルで詳しく紹介していました。
土砂災害に対する県民意識の高まりで来場者数が増加したものと思われます。
開催期間 平成18年6月13日~6月25日
開催場所 人と防災未来センター1階展示スペース
来場者数 7,000人
平成16年災害復旧状況写真(県下各地)
2005/H17年 第9回六甲山の災害展
兵庫県に大きな被害をもたらした平成16年(2004年)台風23号にかかる展示コーナーを設け、被災状況や災害への備えの必要性について説明を行っ記録が残っていました。この年から展示スペースが1Fに移動になりました。
開催期間 平成17年6月14日~6月26日
開催場所 人と防災未来センター1階展示スペース
来場者数 4,400人
平成16年発生台風被害のパネル展示
展示レイアウト
2004/H16年 第8回六甲山の災害展
防災未来館2階で実施していた時は「六甲山の災害展」は入館料をお支払いいただくイベントでした。
展示説明は、当所職員のほか一般社団法人治山林道協会にもご協力いただいています。
開催期間 平成16年6月15日~平成16年6月27日
開催場所 人と防災未来センター 防災未来館2階 展示スペース
来場者数 6,400人
看板に「入館料が必要です」とあります。
土石流模型実験装置に見入る小学生達
第8回案内資料展示レイアウト
2003/H15年 第7回六甲山の災害展
人と防災未来センターが会場となって2回目の開催となりました。
体験型の展示は人気があり、この年の展示から降雨体験装置「カッパくん」の実演が導入されました。
当時の展示内容がわかるレイアウト図から広い展示スペースで災害展が行われていたことがわかります。
展示内容は次の各コーナーを設けて実施されたようです。
1.六甲山の荒廃と緑化
2.昭和13年阪神大水害
3.兵庫県南部地震
4.昭和42年災害
5.震災後の災害と復旧状況
開催期間 平成15年6月17日~平成15年6月29日
開催場所 人と防災未来センター2階展示スペース
来場者数 6,300人
降雨体験装置カッパくんの実演の様子
土石流実験装置の実演の様子
第7回の展示内容(レイアウト図)
2002/H14年 第6回六甲山の災害展
平成14年10月25日の投稿では平成14年4月に新しくオープンした「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」で六甲山の災害展を開催したことが報告されています。
過去5回、会場として利用していた「阪神・淡路大震災復興支援館(フェニックスプラザ)」は平成14年3月に閉館し、震災の経験や教訓を伝える新たな情報発信基地が完成したことで、これを契機に会場を移して「六甲山の災害展」を実施した年でした。
第5回で登場した土石流実験装置は、新たな会場でも来場者の高い関心を得ていた様子も報告されています。
開催期間 平成14年6月18日~6月30日
開催場所 人と防災未来センター2階展示スペース
来場者 5,300人
平成14年10月25日投稿
新たにオープンした「人と防災未来センター」で開催
平成14年10月25日投稿
新会場でも来場者の関心が高い土石流実験装置
H14パネル展示レイアウト
2001/H13年 第5回六甲山の災害展
平成13年11月20日に第5回六甲山の災害展の開催の様子が投稿されています。
開催場所は第1回と同じ「阪神・淡路大震災復興支援館」(現在の神戸マルイのあたりにあった県立施設)でした。
一般社団法人兵庫県治山林道協会からこの年の5月に完成したばかりの土石流模型実験装置をお借りして、体験型の展示も追加された年でした。
平成13年11月20日投稿
第5回六甲山の災害展
開催期間が1ヶ月
平成13年11月20日投稿
第5回六甲山の災害展
平成13年5月に完成したばかりの土石流実験装置
興味深く実験を見学する多くの来場者
第5回六甲山の災害展チラシ
平成13年11月20日投稿コラム
2000/H12年 第4回六甲山の災害展
過去の資料として見つかったものは開催概要のみですが、展示内容もわかる資料でしたので記録として公開いたします。
開催時期 平成12年6月1日(木)から6月30日(金)
開催場所 フェニックスプラザ(阪神・淡路大震災復興支援館)
主催 阪神・淡路大震災復興支援館
建設省六甲砂防工事事務所
兵庫県治山課・砂防課・六甲治山事務所
入場者数 7,771人
第4回災害展概要
1999/H11年 第3回六甲山の災害展
【開催状況がわかる資料を捜索中です】
平成11年度の開催状況を確認できる記録が全く見つかっていません。
後年度に開催した記録には、毎年開催していたことが記録されていますので当時のフェニックスプラザで開催していたことは間違いないと思まれます。もし資料をお持ちの方がいらっしゃれば、当所までご連絡いただけますと助かります。
連絡先 https://web.pref.hyogo.lg.jp/org/rokkochisan/index.html
1998/H10年 第2回六甲山の災害展
第2回となった六甲山の災害展はその開催を確認できる資料が現存していなかったのですが、当時の公文書が見つかりました。
写真が電子データで管理されていない時代のため、残念ながら当時の開催の様子を確認できるものは現在のところ見つかっておりません。
当時の公文書には以下のような内容です。(公文書記載の個人名は〇〇で表記しています)
この公文書の内容から六甲治山事務所の職員が企画し、六甲山系の主要な災害を知るOB職員にも協力を求めながら、手作りのイベントを実施していたことがわかります。
公文書番号 治第158号 平成10年5月25日
宛先 山地災害情報協力員各位
発出者 兵庫県治山課長 〇〇 〇〇
標題 「六甲山の災害展」開催について(ご案内)
本文
新緑の候、ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。
本県の治山行政の推進につきましては、平素から格別のご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、梅雨期を控え、六甲山系の二次災害防止の徹底を目的に、このたび下記により「六甲山の災害展」を開催することとなりましたので、ご来場くださいますようご案内申し上げます。
記
1 日時 6月2日(火)~6月30日(火)(午前10時~午後7時)
2 場所 フェニックスプラザ展示コーナー
JR・阪急・阪神・市営地下鉄 「三宮」下車、南へ徒歩2分 三宮センター街入口近く
3 内容 別紙のとおり
公文書番号 治第158-2号 平成10年 5月25日
宛先 六甲治山関係OBの山地災害情報協力員各位
発出者 兵庫県治山課長 〇〇 〇〇
標題 「六甲山の災害展」開催に係るご協力について(お願い)
本文
別紙にてご案内申し上げております「六甲山の災害展」の開催に当たり、下記1の期間について、治山課又は六甲治山事務所で当番をすることとなっております。
展示の内容については、六甲治山事務所が中心となって企画し、すばらしい内容になったと自負いたしておりますが、当番に当たる職員は、この展示の中で多くのスペースを割いて紹介する昭和13年災や昭和42年災について直接経験した年代ではないことから、来場者への説明に窮する場合も想定されます。
つきましては、この展示が成功裏に終えることができますよう、下記によりなにとぞご協力を賜りますようよろしくお願いします。
記
1 日時 6月10日(水)~6月30日(火)(午前10時~午後7時)
2 役割 来場者に対する説明
3 その他
(1) ご協力をいただける方は、ご都合のよい日時をご連絡ください。
担当 〇〇、〇〇
TEL 078-362-3471(直通)
又は078-341-7711(内線4130,4136)
(2) ご協力をいただける当日には、「山地災害情報協力員」の腕章をご持参ください。
(3) 申し訳ございませんが、旅費、日当等の支給はございません。
公文書番号 治第158-2号 平成10年5月25日
宛先 〇〇 〇〇 様
発出者 兵庫県治山課長 〇〇 〇〇
標題 「六甲山の災害展」開催に係るご協力について(お願い)
本文
別紙にてご案内申し上げております「六甲山の災害展」の開催に当たり、下記1の期間について、治山課又は六甲治山事務所で当番をすることとなっております。
展示の内容については、六甲治山事務所が中心となって企画し、すばらしい内容になったと自負いたしておりますが、当番に当たる職員は、この展示の中で多くのスペースを割いて紹介する昭和13年災や昭和42年災について直接経験した年代ではないことから、来場者への説明に窮する場合も想定されます。
つきましては、この展示が成功裏に終えることができますよう、下記によりなにとぞご協力を賜りますようよろしくお願いします。
記
1 日時 6月10日(水)~6月30日(火)(午前10時~午後7時)
2 役割 来場者に対する説明
3 その他
(1) ご協力をいただける場合は、ご都合のよい日時をご連絡ください。
担当 〇〇、〇〇
TEL 078-362-3471(直通)
又は078-341-7711(内線4130,4136)
(2) 申し訳ございませんが、旅費、日当等の支給はございません。
公文書番号 治第158号 平成10年5月25日
宛先 各農林(水産)事務所 但馬高原林道建設事務所長 但馬地域山地地すべり対策室
発出者 治山課長
標題 「六甲山の災害展」の開催について(通知)
梅雨期を控え、六甲山系の二次災害防止の徹底を目的に、標記の催しを下記のとおり開催しますので、ご来場くださいますようご案内申し上げます。
なお、別紙のチラシを来庁者の目につくところに掲載いただく等、PRについても御配慮くださるようよろしくお願いします。
記
1 日時 6月2日(火)~6月30日(火)(午前10時~午後7時)
2 場所 フェニックスプラザ展示コーナー
JR・阪急・阪神・市営地下鉄 「三宮」下車、南へ徒歩2分
三宮センター街入口近く
3 内容 別紙のとおり
1997/H9年 第1回六甲山の災害展(その六)
平成12年4月15日の投稿では、前号(その五)で市街地からの遠景写真で昭和42年豪雨災害の爪痕を紹介したことに引き続き、治山工事による代表的な復旧工事箇所をご紹介しています。
神戸市民にはおなじみの摩耶ケーブル、再度山ドライブウェイ、表六甲ドライブウェイ、長峰山の周辺で実施した当時の治山工事箇所の全景と見事に山に蘇った施工後の状況をカラー写真で対比した内容となっています。
平成12年4月15日投稿
昭和42年豪雨災害 治山工事による代表的な復旧工事箇所
p1
平成12年4月15日投稿
昭和42年豪雨災害 治山工事による代表的な復旧工事箇所
p2
平成12年4月15日投稿コラム
1997/H9年 第1回六甲山の災害展(その五)
平成11年10月15日の投稿では、昭和42年豪雨災害における六甲山系の土砂災害の惨状をカラー写真で二面に渡り紹介しています。
生田川~摩耶~住吉の市街地からの遠景写真で当時の山地災害の様子がよくわかります。
平成11年10月15日投稿
昭和42年豪雨災害における六甲山系の土砂災害惨状
p1~p2
平成11年10月15日投稿コラム
1997/H9年 第1回六甲山の災害展(その四)
平成11年4月15日の投稿では、六甲山の災害展を開催する契機の一つとなった「昭和13年阪神大水害スケッチ」を特集しています。
当時神戸に居住していたものと思われる高山超陽画伯のスケッチ集で当時の被災状況を伝える貴重なものです。
※このスケッチ集は災害当時神戸市の山地課長であった故 山本吉之助氏の蔵書から発見され、山本宗男氏から兵庫県に寄贈されたものです。
平成11年4月15日投稿
昭和13年阪神大水害スケッチ
p1
平成11年4月15日投稿
昭和13年阪神大水害スケッチ
p2
平成11年4月15日投稿
昭和13年阪神大水害スケッチ
p3
平成11年4月15日投稿コラム
1997/H9年 第1回六甲山の災害展(その三)
平成10年10月28日の投稿では昭和13年阪神大水害を特集しています。
紙面4ページにわたり山地や河川の災害箇所や、住宅地の被害状況が詳細にまとめられた被災マップを掲載し、記録的な降雨量であったことや当時の山地災害の状況と不安定な六甲山の地質及び地形、治山事業による復旧工事の概要についてで紹介しています。
平成10年10月28日投稿
山地や河川の被害状況がまとめられた当時の地図
p1~p2
平成10年10月28日投稿
住宅地の被害状況をまとめられた当時の地図
P3
平成10年10月28日投稿コラム
1997/H9年 第1回六甲山の災害展(その二)
平成10年4月15日の投稿では、紙面全体に「文久年間兵庫及び神戸の圖」(圖は図の旧字体)を掲載し、幕末の六甲山の様子や植物学者 牧野富太郎の驚き、植林事業の開始、植林地の植物遷移について紹介しています。
平成10年4月15日
六甲山の災害展について(その二)
P1~P2
平成10年4月15日
六甲山の災害展について(その二)
P3
平成10年4月15日投稿コラム
1997/H9年 第1回 六甲山の災害展(その一)
当時の記事によると、その開催経緯が詳しく紹介されています。
平成9年は過去の大規模な六甲山系土砂災害(昭和13年、昭和42年)からそれぞれ60年、30年を迎える節目の年であったこと、また、同年に県林務課の山本宗生市から昭和13年災害の被害状況を表す多数の貴重なスケッチの寄付を受けた事を契機に、過去の大災害の資料や六甲山の緑化の歴史、六甲山の災害の恐ろしさの再確認と大雨に対する心構えを養っていただく目的で平成9年に阪神・淡路大震災復旧支援館(フェニックスプラザ)で第1回「六甲山の災害展」を8日間開催したことが記録されています。開催当時の写真はあまり現存していませんが、一般社団法人兵庫県治山林道協会の機関誌「やまなみ」に6回にわたり「六甲山の災害展について」というコラムを当事務所が投稿した記事が見つかりましたので、その機関誌からコラムを抜粋してご紹介いたします。
平成9年10月15日掲載
六甲山の災害展について(その一)
平成9年10月15日投稿コラム